Tohoku University, International Center for Synchrotron Radiation Innovation Smart (SRIS)

研究者紹介researchers

研究者プロフィール

データ可視化スマートラボ Data visualization Smart lab

髙橋 幸生 TAKAHASHI Yukio 副センター長・教授
本務:国際放射光イノベーション・スマート研究センター
兼務:多元物質科学研究所、金属材料研究所
研究テーマ
  • X線光学技術を駆使した新規コヒーレントX線回折イメージング法の開拓
  • コヒーレントX線回折イメージングによる材料・デバイス解析への応用
研究キーワード
コヒーレントX線,タイコグラフィ,位相回復計算
研究概要

コヒーレントX線回折イメージングの時空間分解能の極限追求とその応用展開

コヒーレントX線回折イメージング(CXDI)は、試料にコヒーレントなX線を照射し、遠方で得られる回折パターンに対して位相回復計算を行うことで、試料像を再構成する顕微イメージング法です。本手法は対物レンズを用いないため、光学素子の性能に制約されず、高空間分解能のイメージングが可能です。これまでに、全反射集光鏡を用いた高分解能の走査型CXDI(X線タイコグラフィ)、マルチスライス法による三次元イメージング、X線吸収微細構造法との組み合わせによる分光イメージング、さらに三角形開口を活用したシングルショットイメージングなど、さまざまな新規手法を提案し、材料およびデバイス解析への応用研究を展開してきました。3 GeV高輝度放射光施設NanoTerasuは、大型放射光施設SPring-8と比較して軟X線〜テンダーX線領域において高強度のコヒーレントX線が得られる点で優れており、この光源性能を活用した新しい原理に基づくCXDI法の開発と多分野への応用を推進します。

全反射集光鏡を搭載した高分解能X線タイコグラフィ装置の外観写真

コヒーレントX線回折イメージングによる試料観察の例

メッセージ
コヒーレントX線を駆使した新しいイメージング法を提案しモノの見え方を変えていきます。10年後にはX線では未踏である原子分解能達成を達成したいです。