Tohoku University, International Center for Synchrotron Radiation Innovation Smart (SRIS)

研究者紹介researchers

研究者プロフィール

放射光次世代計測科学連携研究部門 Synchrotron Next Generation Measurement Science Collaboration Research Division

水上 雅史 MIZUKAMI Masashi 特任教授
本務:国際放射光イノベーション・スマート研究センター
兼務:未来科学技術共同研究センター
研究テーマ
  • 表面力測定による表面・界面、ナノ閉じ込め液体の評価
  • 放射光X線回折測定によるナノ閉じ込め液体の構造評価
  • ナノ計測に基づくトライボロジー研究
研究キーワード
表面力測定、放射光X線回折測定、表面・界面科学、トライボロジー
研究概要

表面力測定および放射光X線を用いた表面・界面、ナノ閉じ込め液体の研究

 表面・界面はあらゆるところに存在し、物質の特性を決定する重要な要素であり、界面で起こる現象の理解、界面の特性の解明は、材料・技術の課題解決、性能向上に必須です。また、表面に囲まれたナノレベルの空間中の液体 (ナノ閉じ込め液体)は、分子運動が制限されるためにバルクとは著しく異なる特異な性質を示します。私たちは表面力装置を用いた表面間に働く力の精密測定 (距離分解能0.1 nm)、せん断応答 (摩擦・潤滑)を評価する独自手法 (共振ずり測定法)を用いて、表面・界面および表面間に閉じ込められた液体 (例:水、液晶、イオン液体、モデル潤滑油) の特性を明らかにしてきました。
 さらに、相補的な評価手法として、放射光X線を用いたナノ厚みの液体のX線回折測定を初めて実現し、ナノ閉じ込め液体の構造と特性を分子レベルで理解する研究を開拓してきました。得られた成果は、例えば、経験的に基づいて設計されることが多い摩擦・潤滑に対して、合理的な設計指針につながる有効な知見を与えます。
メッセージ
放射光を活用した先端評価手法を開発し、表面・界面現象の解明、技術課題解決・技術革新に貢献します。